国会議事録・発言


党首討論(議長・前田武志)  2007/05/30(水)
第13回 前田武志政策研究会での挨拶  2006/12/07(木)
参院国家基本政策委員会 開会の挨拶(2006年10月10日)  2006/10/10(火)
教育問題パネルディスカッションの内容(一部抜粋)  2006/09/16(土)
第12回 前田武志政策研究会での挨拶  2006/07/04(火)


党首討論(議長・前田武志)

○小沢一郎君 まず冒頭に、松岡国務大臣の御逝去に対しまして哀悼の意を表します。

 自ら命を絶つという深刻な決断をなさったわけですけれども、死を選ぶならば、むしろ本当に国民の皆さんの前に事実を明らかにしていただく、そういう勇気を持っていただきたかったなと、そう思っておりますけれども、それはそれとして、亡くなられたわけでありますので、御冥福をお祈りいたします。

 今日の総理に対する御質問を申し上げるわけでありますが、先週、衆議院の委員会で社会保険庁の改組の法案につきまして、私ども民主党を始め野党が、まだ論議を続けたいと、続けなければいけないという中で、与党の多数によって採決が強行されました。私は、民主主義は多数決ですから、最終的に多数をもって決するということは当然のことだと思います。

 我々お互いの選挙でも、一票違っても当選は当選、落選は落選。したがって、そのこと自体を私とやかく言うんじゃないんですけれども、お互い国民のそれぞれを代表して国会でいろいろ議論するわけでありますので、特に絶対多数を持っている政府・与党としては、野党が、もう少し議論さしてくれ、あるいは議論すべきであるということには、謙虚に大きい度量で応じていくべきではないかというふうに私は思います。

 そういう意味において、特に今度は社会保険庁の、今これから総理にお聞きしたいと思いますけれども、年金の問題やら、あるいはいろいろな、社会保険庁自体にまつわるいろんな不祥事も出てきているわけですので、私はそういう意味で、もっといろんな角度から、野党云々というだけじゃなくして、国民の立場に立って、議論があるというならば議論をさせると、そして議論を尽くしたところで整々と採決すればいいと、そういうふうに私は思っております。その意味において、今回の社会保険庁のことについては、今申し上げましたように、まだまだいろいろ議論しなくちゃならない問題がたくさんあると私は思います。

 そういう意味で、もう一度委員会に戻して、そしてまた与野党の議論尽くすと、そういう考え方を総理そして総裁として取るということはどういうふうに、総理としてはそれはできないとおっしゃるのか、あるいはそれも考えてみようとおっしゃるのか、その点、ちょっとお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 冒頭、小沢代表から、私の内閣の一員でございました松岡農林水産大臣に対して弔意を示していただきましたことに対して御礼を申し上げたいと、このように思う次第でございます。

 松岡大臣は、私の内閣の一員として農林水産業の改革に全力で取り組んでまいりました。六月の中国への米輸出についても道を開くために大変な貢献をしてきた、WTOの交渉においてもその専門知識を生かして活躍をしていただいたと、このように思っております。こうした結果になりましたことにつきましては、痛恨の極みでありますし、私も任命権者としてその責任を今かみしめているところでございます。今後は、農林水産業の改革と発展のために全力を尽くしていかなければならないと、このように考えております。

 そしてまた、事務所費の問題について厳しい御指摘があったことも、私も十分に承知をしております。こうした国民の声に真摯にこたえ、この国会において政治資金規正法の改革に、改正に取り組んでいかなければならないと、このように決意を新たにいたしておる次第でございます。

 そして、質問がございました社会保険庁の改革法案の審議でございます。

 委員会での審議、これは、まず選挙の結果においてそれぞれの党が配分を受けるわけでございます。そして、その中で議論をし、議論が深まった段階において、いつかはこれは採決を行うことになるわけであります。それは各委員会で、委員会において結論を出されるわけでございます。

 社会保険庁の改革、これは、現在大きな議論となっております年金記録の問題も含めて、大変な問題があったのは事実であります。社会保険庁を解体せよ、そして廃止をせよ、そういう声、国民の声が非常に大きな声があったのは事実でありまして、その中で私たちは、こうした問題が二度と起こらないように、親方日の丸の体質を根本的に変えていく、そういう観点から非公務員型の組織に変えていくという法案を提出をしたところであります。社会保険庁の改革は待ったなしではないでしょうか。だからこそ我々は真剣な議論をいたしました。私も、先週の金曜日、委員会の要請に従って出席をいたしたところでございます。

 いずれにせよ、委員会での議論、採決は、これは委員会の理事会によって決めることだと、このように思っております。

○小沢一郎君 社会保険庁の中身の問題についてちょっとお触れになりましたけれども、私は、今、委員会で採決された社会保険庁を特殊法人に衣替えするということは、それはとても改革とは言えないんじゃないかと私は考えております。実際上、特殊法人になりましても、それはいわゆる純粋公務員の身分ではなくなりますけれども、しかし実態としてほとんど変わりのない私はことだと思いまして、それはちょっと衣替え、お化粧直しにすぎないと私は思っております。

 それはそれとして、私は総理にお聞きしたのは、いわゆる委員会のもちろん判断ですけれども、議院内閣制の中で総理は与党の総裁であります。そして、国会運営についても、最終的には総裁の、幹事長が采配を振られると思いますが、最終的には総裁の責任でありますから、そういう立場で考えたときに、やはりいろんな問題があるということ、あった、あるということはもう総理も今お認めになったわけですから、そうしたらば、それについて野党がもう少し議論を重ねたいと、重ねるべきではないかという主張をする以上は、私は与党はそれを大きな度量を持って認めていくと。そういう、私は単なる引き延ばしのための時間を、経過ということではなくて、そういう意味で与党も野党も真摯にそういった議論をやるという国会運営のルールを確立した方がいいんじゃないかという意味で私申し上げているわけでありまして、最終的に、ですから、さっきも申し上げましたが、最終的に多数決で決すること、それはもう何の異論もありません。しかし、問題が大きければ大きいほど、やっぱりそういった議論をできる限り、最大限深めるというのがやはり国会審議の在り方じゃないかなと、そう思ってお尋ねをいたしたわけであります。

 そこで、今日の本題であります消えた年金、そして国民被害、被害者の問題についてお聞きしたいと思います。

 先般、中村さん御夫妻、隅田さん夫妻、今日も傍聴に来ておられますから、ここにおりますが、その方から現実の事情をお聴きいたしました。お二組の御夫婦とも、明確にこの年から保険料を支払っているということを記憶しておりますし、実際に払ったと。しかしながら、いつの間にかその記録が消えちゃっているということが判明して、そして役所に何度も何度も掛け合ったんですけれども、それならば領収書持ってこい、おまえが本当に払ったということを証明しろの一点張りで、全然取り付く島もなかったという事実であります。そして、その御夫婦ともその部分、平均年齢まで生活して生きておられるとすれば、その消えた部分が両方ともほぼ五百万円。このままですと、本来五百万円余計にもらえるはずなのにもらえないで終わっちゃうという現実があるわけです。

 そういういろいろな、今正確な数字は分かりませんけれども、五千万件の消えた年金記録と、その中で千九百万件は実際に今も給付を受けている方々で、本来受けることのできる給付全額を受け取れないでいるという現実があるわけです。

 こういう状況を総理ももう御存じのことと思います。そうしますと、そういうケースで考えた場合、総理は果たして政府、行政の側に過失があるのか、あるいは国民の皆さんの方が領収書を提示できないということで過失だとおっしゃるのか、それはどちらに過失があると、そのように総理はお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本日、この傍聴席におられる方々を含め、テレビに出られて、自分はまじめに年金を払ってきたのに記録が保険庁側にないというお話をしておられるのを私も拝見をいたしました。私は、こうした方々は本当に真実を話しておられると、こう思います。こうした方々がまじめに払ってこられた年金が給付されない、これは理不尽なことだと思います。そうした理不尽なことがあってはなりませんし、そうした理不尽なことはしないということをまずはっきりと申し上げておきます。

 この問題について……(発言する者あり)

○会長(前田武志君) お静かに。御静粛に願います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題について、私は論点は四点あるのではないか、こう思います。

 まず、五千万件、所属が明らかになっていない年金の記録の問題でございます。

 この五千万件は消えた年金ではないんです。所属が明らかになっていない記録でございます。今から十年前に基礎年金の番号の統一を行いました。平成八年からその制度設計を行ってきたわけでありますが、この統一を行った段階においては約三億件あったわけであります。その中で所属が明らかになっていなかったものは二億件あった。そして、その二億件の中において突合を行いながら、今五千万件まで絞られてきたのも事実でございます。

 そして、この五千万件について、私たちはまず、年金を受給されておられる年齢に達している二千八百八十万件については、年金受給者の方々は今三千万人いらっしゃいますから、この三千万人の方々とこの二千八百八十万件を一年間のうちに突合いたします。そして、その中で、突合した結果、加入している記録があるかもしれないという方々についてはすべて加入記録履歴についてお伝えをして、さらに、加入記録があるかもしれないということについてお知らせをいたします。それを、一年間で私たちはすべて突合を行うということをお約束をする次第でございます。

 そして、そのあとの残りの方々の記録でございます。残りの記録につきましては、つまり被保険者の方々であります。まだ受給年齢に達していない方々につきましては、三十五歳、四十五歳、そして五十八歳の節目節目で履歴についての御通知をするわけでございます。そして、平成二十年から始まるねんきん定期便において注意を喚起をしていきたい、このように思う次第でございます。そして、この方々についても、一年以内にすべて記録と突合をするということもお知らせをして、お話をさしていただきたいと思います。

 そして、さらには、もちろん、一年間突合するには時間が掛かるわけでありますが、もしかしたら、もしかしたら自分の記録について不備があるかもしれない、さらに、今までの年金記録があるかもしれないという方は、電話をしていただいて聞いていただければ、二十四時間、土曜、日曜日も統一の電話番号で相談する体制を整備をするということもお約束を申し上げたい、このように思う次第でございます。

 そして、五千万件の問題については、このような形で国民の皆様に不安を与えないような、不安を解消することを徹底してまいることをお約束を申し上げる次第であります。

 そして、二点目の問題でございます。

 二点目の問題について言えば、これは言わば年金の保険料を払っていたけれども記録がなくて、その結果時効と言われて、受けることのできる給付がされていないという方々がいます。そういう方々に対しまして、時効によって消滅させることができないような法案を提出するわけでございます。これによって、時効によってもう給付がされないという理不尽なことはないようにする、そのための法案を提出をしたわけでございますので、どうか成立をさせていただきたい、このように思う次第でございます。

 そして、もちろん、もちろん御本人が亡くなっておられても権利のある御遺族の方々、当然権利があるわけでありますから、その御遺族の方々が給付できるような、そういう措置もしてまいることをお約束を申し上げる次第でございます。

 そして三点目でございます。

 冒頭申し上げましたが、三点目は、自分は間違いなく年金を支払っていた、このように確信を持っておられるにもかかわらずシステムの方に記録が残っていないという方々がおられます。今までは正に社会保険庁は親方日の丸ですから、しゃくし定規に領収書を持ってこい、このようなことを言っていました。こういうやり方はもうさせません。そのこともお約束を申し上げたい、こう思う次第であります。

 今までまじめに払ってこられた方々の立場に立って考えなければなりません。ですから、私たちは第三者機関をつくって、弁護士や税理士の方々に入っていただいて、整合性があれば、きっちりと払っていたという確証を得ればすべての方々が給付ができる、そういう仕組みをつくっていくということもお約束を申し上げたい、こう思う次第でございます。

 そして、それとともに、いわゆるマイクロフィルム……

○会長(前田武志君) 簡潔にお願いをいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) あるいは紙台帳とシステムとの突合も、これもきっちりとやっていくということをお約束をさせていただきたいと思います。

 説明が長くなりましたが、年金の仕組みというのはやるべき対策をきっちりとまじめに誠意を持って説明をするということが大切なんです。(発言する者あり)じゃ後ろの皆さんは、今、年金という大切な問題を議論をしているときに、ふまじめなやじはどうか皆さんやめていただきたいと思います。今、小沢代表とまじめに議論をしていて……(発言する者あり)

○会長(前田武志君) 御静粛にお願いをいたします。御静粛にお願いをいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が今お話をしていることも、小沢代表にはこれじゃ伝わらないじゃないですか。ですから、どうかまじめに聞いていただきたいと、このように思う次第でございます。

○小沢一郎君 今、総理が何点かお話しになった中で時効に関することについては、昨日ですか提案された法案に関連してお聞きしたいと思いますので。

 最初に私、総理にお尋ねして、総理はこんな理不尽なことがあってはならないというお話ありました。ということは、それは正にこういう事態が起きたのは国の責任であったということをお認めいただくわけですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、申し上げておりますように、平成九年に、このシステムが十年前に導入をされました。そして、このシステムの構築、システムの設計を行ったのは平成八年でありました。つまり、このシステム設計からそして今日までこの問題が解決をされていなかった。すべての、これは社会保険庁長官も含めて、すべての関係者には大きな私は責任がある、そう思っております。そして、今私は、その中で現在の政府の責任者でありますから、大きな責任を感じているというのは当然のことであります。

 そして、それと同時に、平成八年、このシステムを構築して以来今日まで、どうしてこういう結果になってしまったかということは徹底して検証する、これは小沢さんも賛成なんだろうと、このように思います。

 どうしてこういう問題が出てきたか、どこに責任があったか、社会保険庁のどこに責任があったか、私がこのことを言ってどうしてやじが起こるか私は分からない。まるで社会保険庁には責任がないかのごとくに私は聞こえます。どこに責任があるかということは、有識者の方々に委員会をつくっていただいて、どこに責任があったか、どういう問題があったかということをしっかりと検証して、調査をしていただいて、発表していただきたいと、このように考えております。

○小沢一郎君 こういう事態になりましたのは、それはずっと何年間かの、特にシステムを転換するときのいろんなミスがあったんだと思いますけれども、それは社会保険庁の役人や社会保険庁自体の責任はもちろんですけれども、今総理のお話のように、現在は総理が全責任を負う立場にあるわけですから、そういう意味で、制度的なものを勘案して政府にその、政府に、行政に責任があると、そういうこと、くどいようですが、今おっしゃったわけですね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 繰り返しますが、現在の政府のトップは私であります。その責任はすべて私が背負っております。ですから、今最初に、まあ少し長くなった説明ではありますが、こういう対策を責任を持って行っていくということを申し上げた次第でございます。

○小沢一郎君 今の総理の御答弁を行政、政府そして最高責任者として、自分の責任でこの問題の解決に努力するというふうに解釈させていただきます。

 それでさらに、総理の御答弁の中で、一年以内に全部それを照合してやりますというお話ありました。これは、本当に政府が誠意を持って本気になってやれば、もう以前から野党も指摘しておったところですし、それは必ずできるはずだと思うんですよ。ですから、その今お話しの、一年以内、一年後はどうなっているか分かりませんけれども、それはそれとして総理の今日の御答弁ということに解釈いたしますが、それは基本的に、資料が、書類がなくなったと、見えない、紛失したという事態で、今、個人に挙証責任をかぶせられているわけですね、現在は。

 だから、そういうことになりますと、総理がおっしゃる意味は、確実に保険料を払いましたよと、だから受給資格がありますよという本人の申立て、そしてその給付を支払うその責任は、挙証責任は政府が負うというふうに解釈してよろしいんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小沢代表は、政府側、社会保険庁に記録が残っていない、しかしそれはミスに恐らくよって記録が残っていないということが起こったときにおいて、そして、今までまじめに保険料を払ってこられた方々が給付が受けられない、これは大きな問題であるということをおっしゃっているわけであります。そして、私が冒頭申し上げましたように、まじめにこつこつと払ってこられた方々が給付を受けることができない、そういう理不尽なことがあってはならない、そういう理不尽なことは行わないということをはっきりと申し上げました。

 そして同時に、これは小沢さんも同じだと思いますが、私も今政府の責任者であり、そして年金の保険料を預かる立場においては、きっちりとしたこれは正に原則を持ってお支払をしていかなければいけないわけでございます。

 そこで、社会保険庁に納付があったことを、あなたたち、納付がなかったことを証明しろと言っても、記録がない以上、彼らはありませんと言うしかない。それでは前に進まないんですよ。

 ですから、私たちは第三者機関を、最初に申し上げましたように第三者機関をつくって、そこに、社会保険庁ではなくて、第三者の方々に、弁護士の方々あるいは税理士の方々に入っていただいて、今まで保険料を納めていた方々の立場に立ってよく相談を受けながら、この方々がまじめに払っていた保険料に対して給付を受けられるように、そういう気持ちに立って審査を行い、この方々が、この人たちが言っていることが合理的であれば、間違いない、このような判断をすることに私はなる、こう思っているわけでございます。

 小沢代表も、私はですね、私は給付を受ける権利があると言ってきた人たちすべてに自動的に出せということはおっしゃっていないんだろうと、当然そう思うわけであります。そこがなかなか難しいところでありまして、我々がその中でできる限りということで第三者の機関を、委員会をつくるということを申し上げているわけでございます。

○小沢一郎君 総理が、第三者委員会をつくってそこでいろいろと作業をするという趣旨の総理の言っているお話は分かっていますけれども、その場合も、いわゆる挙証責任を最終的に国民の方に押し付けたんでは、それはもう今と何にも変わりないことになってしまうわけでありまして、その第三者機関なるものが原則として、今総理は申し立てた人を全部払えと言っているんじゃないだろうねというふうにお話しなさいましたけれども、私は基本的には、確実に保険料を払ったという申立人の国民皆さんの主張を基本的に尊重すべきだと私は思っております。もちろんそれ全部が全部正確かどうか、それはまた別な問題ですけれども、幾ら第三者機関つくっても、本人が幾ら申し立てても、幾ら言っても、いや、それがどうやって証明できるんだという話になったんならば、それは何にも解決にならないと思うんです。

 ですから、基本的に第三者機関をつくって、そして国民の、保険料をちゃんと払った皆さんの主張を基本的に認めるという前提に立って第三者機関が運営されないと、何にも今の解決にはならないと僕は思うんですよ。そこはどうですかね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう一度今、私、小沢代表に確認をしたいわけでありますが、小沢代表は国民の方々から申請があれば自動的にそれに対して給付をせよとおっしゃっているんですか。(発言する者あり)

○会長(前田武志君) 御静粛にお願いします。

○小沢一郎君 この場は私が総理に質問する場でありますけれども、せっかくの……(発言する者あり)

○会長(前田武志君) 御静粛にお願いいたします。

○小沢一郎君 せっかくの総理のお話ですのでお答えいたします。

 今私が申し上げましたように、基本的に国民の側の申立てを採用するという前提に立って私は第三者委員会というものを、自動的にという言葉を使われますが、自動的にというふうに言うつもりはありませんけれども、そういう国民の主張を尊重するという立場に立って、その前提で運営されなきゃ意味がないじゃないかということを申し上げているんです。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も、まじめにこつこつと年金を払ってきた方々の立場に立って考える、言わば社会保険庁の今までの親方日の丸的に何年も前の領収書を持ってこいという姿勢は取らないという話をしているわけであります。そこで、お話を丁寧に詳細をよくお伺いをしながら、合理的な説明をしておられるかどうかという判断をしていただき、そして第三者の機関において、第三者の委員会においてですね、そこで判断をしていただいて、それに対して給付を行っていくということを申し上げているわけであります。

 ですから、小沢代表も今そういう前提に立ったということは、一応何らかのこれはチェックをするということをおっしゃっているわけですね。そこはやはりはっきりさせておかなければいけないわけでありまして、我々も、年金というのは、これは負担があって初めて給付があるわけであります。ですから、我々は、給付に対してそれが負担にもこれは直接反映するということを考えながら、しかしその中で、まじめにまじめに納付をしてきた方々に対しては給付をするという仕組みについて今申し上げているわけであって、では我々の案以外の案があるんであれば小沢代表に示していただきたいと思います。

○小沢一郎君 同じことの繰り返しになってしまっていますが、我々民主党としては民主党の案を考えて出しております。

 したがって、私が申し上げたいことは、今そういう話が、いろいろの問題点を、私は素人ですけれども、そういういろんな問題があるわけでしょう。やっぱり、ですから、それをもう少し時間を掛けて、最初に申し上げたとおり、委員会でもう一度論議を、審議をするということは、そういう方法を取ったらいかがですかということを最初に申し上げたのは、こういういろんな問題があるから私申し上げているんで、もう一度お聞きしますが、総理はそういうお考えありませんか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今正に、私は小沢党首とこの年金の記録の問題について議論をさしていただいております。そして、私たちの考え方を最初述べさしていただいた。今、後ろで笑った人がいますけれども、少しふまじめですよ。そして、我々は今具体的にお話をさしていただきました。一年以内に突合していくという話もさしていただきました。問題ごとについて丁寧に説明をさしていただいたつもりであります。

 そして、記録が消えている人たちに対する、どう対応すればいいか。我々もこれはできれば、それはもう言ってきていただいた方々にこれはすぐに給付という判断ができればいい。しかし、そういう立場は、これはやはり保険料をお預かりしている以上一定のこれはプロセスを踏まなければいけない。そのプロセスの中で我々の案として第三者のこの機関をつくるという案を示さしていただいて、その中で我々はどういう姿勢かということについても、小沢代表の質問にも答えさしていただいたわけでございます。ですから、これが駄目であるんであれば、だから私は小沢代表にそちらの案を今お示しをいただきたいと、こういうことを申し上げたわけでありますが。

 そして、それと同時に、こういう問題が起こってきたという背景には、やはりこれは社会保険庁の大きな問題があるということは、これは小沢党首も、皆さんもこれはお認めになるところなんだろうと、このように思います。やっぱり現場においてどういう労働慣行が蔓延していたか、やっぱりこの問題があるんですね。

 かつて国鉄の労組の大きな問題があった。そして、その国鉄を大きく私たちは改革をしました。だからこそ、私たちは今待ったなしの改革を行わなければならない、このように考えているわけでございまして、そういう論点から私は議論を行ったと、そのように委員会において判断をされたと、私はこのように思うところでございます。

○小沢一郎君 ですから、私はもちろんさっきも申し上げましたが、申出があったから自動的に、はい、全部払えということではないことはもちろんです。それはその中に、その中に一定のプロセスを経ることはそれは当然ですけれども、しかしながら、その第三者機関なら第三者機関でも何でもいいですけれども、そこでやっぱり国民の主張を、ちゃんと保険料を掛けたんだという主張をきちんと尊重する前提に立たないと、結局は証明しなければ駄目だというのと同じことになっちゃうじゃないですかと。

 ですから、そういう意味で、是非、総理がおっしゃるようなお考えならば、国民の申立てを前提として尊重すると。尊重するという前提に立ってその対応をしてもらわないといけないということを言っているわけですよ。

 それから、時間なくなりましたが、時間なくなって最後ははしょりますけれども、昨日何か政府・与党から時効に関する法案が出たそうでございます。

 これは、基本的にその記録が見付かるというのであればそれは当然給付しなきゃならない話で、本当は年金というのは、この制度は基本的に政府が、行政が管理運営している国の制度ですから、その意味において、その記録を自分たちの責任でなくなっちゃったから、だからといって時効を進行させること自体が法としてはおかしいんですよ、法の論理としては。

 ですから、そういう意味において、この法案が本当に多くの人の皆さんのこういったこと、被害を受けている皆さんの役に立つとは決して思えない。もちろん、ごく一部の方々には適用されるでしょうけど。

 いずれにしても、そういういろいろな議論があるわけですから、何か風の便りにお聞きしますと、明日ですか、本会議でまた法案を強行するというお話ですけれども、是非、これはもうみんな、本当に年金のことはもう国民の皆さんが本気にやっぱり心配している問題なので、多少時間が掛かっても、私は、与野党それぞれ主張は違うでしょうけれども、主張は違ってもやっぱり議論出尽くすまでやっていくというのが私は、特に与党の総理・総裁としての立場として国会運営をするに当たってのやり方じゃないかなということを申し上げているんです。

 もう一度最後に御答弁。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 時効の消滅についても、私どもこの時効を消滅させなければいけない、こう考えています。そして、すべての方々に、しっかりとまじめに払ってきた方々に対して受給できるようにしなければいけないと考えています。

 ですから、私たちとしても、立法なしにできるのであればそれは当然やりたいと思います。しかし、法的な要件として行政庁が請求権を著しく困難にさせたという理由がなければ駄目。ですから、その立証には時間が掛かってしまう、かえって負荷を与えることになってしまうわけであります。

 ですから、私たちは、法的な根拠を、しっかりと私たちの責任で法的な根拠を作らなければいけないということで今回立法さしていただきたい、法案を提出をさせていただきたい、議員立法でありますが、できるだけスピーディーに行うということで私たち議員立法さしていただきたい、こう思う次第でございます。

 どうか、年金の加入者の方々の気持ちに立ってこの法案を審議をしていただき、速やかに成立せしめていただきたい、このように思う次第でございます。

○小沢一郎君 再度申し上げますけれども、そういういろんな議論があるわけですから、是非、とにかくそれを採決するということを急ぐ必要は私はないと思います。どうぞ、そういう意味でもう一度重ねて申し上げますが、審議を更に十分尽くしてもらいたいと、そのように要望をしておきます。

 もう時間なくなっちゃいましたので、今日は年金という国民の皆さんの最大の関心事について総理のお考えをお聞きしました。

 そのほかに、総理の一番関心のある憲法に関連して御質問、御意見をお伺いしたいと思ったんですが、もう時間ありませんので、いずれの機会にお話お伺いしたいと思います。次の機会がお互いにあるかどうか分かりませんけれども、そういうことで今日は終えたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最後にもう一言この年金について申し上げておきたいと思いますが、年金というのは国民の信頼があって初めて私は成り立つ制度である、このように思うわけでございます。ですから、国民の皆様の不安をなくしていくために我々は全力で取り組んでいかなければいけない、このように考えているわけでありますし、そして年金をまじめにこつこつ払ってきた方々の立場に立ってこの問題を解決をしていくということを申し上げたい。

 そして、なおもう一言申し上げれば、この問題については、お互いにこれ政党同士の対立、政争の具にすべきではない、こう思うわけでございます。

 私たちは、この議論を通じ……(発言する者あり)

○会長(前田武志君) 御静粛にお願いします。御静粛にお願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この議論を通じ、民主党の御主張も受け入れてきたところであります。皆様方の御指摘も私は有意義であったと、このように率直に認めたいと思います。

 その上において、国民の皆様、年金のこれは正に信頼を確立をしていくために、国民の皆様の心配を払拭していくために全力で取り組んでいくことをお誓いをいたしまして、私の答弁としたいと思います。(拍手)
Date: 2007/05/30(水)


第13回 前田武志政策研究会での挨拶

 皆様おはようございます。上期と下期にさせて頂いております恒例の前田武志朝食勉強会、今年を締め括り来年を展望するこの下期の勉強会に早朝よりご出席を頂き、また多大のご支援を頂き、誠にありがとうございます。

 今日は昨年と同じく中前国際経済研究所の中前忠さん、私の学生時代からの友人であるわけですが、お願いを致しまして今日の講師を受け持って頂きます。たぶん今年一年を振り返り、現下の世界の経済に政治の状況を踏まえて、来年を展望していただけると思います。

 中前さんはご承知の通り経済界とくに経営層に信頼され支持されているアナリストでございます。大和證券で現場を経験し、その後大和證券のロンドン駐在エコノミストとして高い評価を受けました。去年の中前さんのご講義の中で、石油問題そしてアメリカ経済の住宅バブルの問題等を的確に分析され、今年一年まさしくそういったベースで動いたのではないかと思います。

 私自身もこの一年補欠選挙であったり色んなことで全国を飛び回っておりました。沖縄にも行きました、福島県にも行きました。そういう中で実は地方の経済、社会と言うものが今急に構造が変わりつつあることを実感しています。

 端的に言うと、「夕張ショック」というものがあります。地方自治体がまさしく経営体である中で、地方経済がものすごく疲弊の極み。しかしそういう中で、地方の経済そのものが既にグローバル化した世界の経済と直接間接に結びついてしまっていて、その中でしか地域の展望も見えないということがございます。

 今日ここにお集まりの皆様は、各界各地域のトップリーダーの方ばかりでございますけれども、むしろ地方においてもこういうグローバルな観点というものが非常に重要になってきたと思うものでございますから是非来年を展望する勉強会にしたく中前さんにお願いをした次第でございます。

 若干私の近況報告をさせて頂きます。この臨時国会から私は参院国家基本政策委員長を引き受けました。一言で言えば、党首討論の舞台をしっかり作り上げていく委員長でございまして、衆議院と参議院と両方あります。衆議院が衛藤先生でございまして、その衆院参院と二つよって両院で合同審査会という形で党首討論を行います。

 二院制ですから、衆院と参院は全く独立したものなのです。形の上では。それが二つが一緒になって合同審査会で党首討論をやる。こういう仕掛けは当委員会だけでございまして、7年前から始まったのですが、そういう意味では非常に重い役割でございます。

 ただし、党首討論、安倍総理も小沢代表も大いにやろうといっているわけですが、じつはそこは国会が与野党の戦の場でございますから、かけひきの中で与党はあまり総理の言質をとられたくないという思いもあります。

 お役所、各省庁にとってもあまり余計なところで言質をとられたくないという気持ちもあります。野党の方は一番良いタイミングで攻めたいというようなことで、選挙の前に党首討論をやってポイントを稼ぎたいであるとか、まぁしたがって表上は大いにやるべしということなのですが、実際にはこの党首討論まで持っていく間が、与野党の国会対策であったりあらゆる政治的な力学が働きますから、ここに持ってくるのが大変でした。

 なんとか11/8に安倍総理と小沢さんの党首討論をやるところにこぎつけました。本国会二回目の党首討論はわりと評価も良かったように思います。

 先ほど夕張の件を申し上げましたが、来年は四月にいよいよ統一地方選挙があります。そして今全国で知事や市長がああいった事態になっております。「なんちゅうこっちゃ!」と呆れ果てる事態です。実はこれはやはり変化改革の結果がこういうところにシンボリックに出ているという風に受け止めていただいたほうがいいのではないかと思います。

 知事の資質の問題だけではないのです。経済や社会の構造変化がすさまじく、そして経済界、業界こういった中の仕組みもどんどん変わっていっている。しかし首長と議会を選ぶ二元性の地方自治がこの事態に対して本来の機能を発揮出来ていないというのがこの結果だと思っております。

 全国を歩き、また自分の選挙区で実は深刻な状況になってきているのです。真の自治と言うものが確立していかないと実は日本の国というのは大変な衰退に向かうのではないのかということで懸念をしております。

 その中で夕張の問題と言うものは象徴的に出てきておりまして、あれは全国の自治体でみな同じ状況でございます。明日はわが身だと心配しているのです。そうは言いましてもここにお集まりの皆様からすると、政策調査費の件をみても、地元の議会は市会議員も区会議員も…とお考えの方が多いかも知れません。

 実はとんでもないことでございまして、そこまで追い込まれているからこそ心ある自治体の首長であったり議員が随分と真剣に取り組んでおりまして、そういう動きが所謂「ローカルマニフェスト」という運動で広がりつつあるのです。

 今までの選挙時の公約を「マニフェスト」だとか言って格好をつけているのではないかと言う風に受け取る向きもありますが、実は現実はどうにもならないところまで来ているわけですから、そこに自治体議員や首長がマニフェスト運動として市民と一緒に政策を作って行って、それを期限付きで本当に実現させていくというようなとこまで来たのです。

 ようするに「おねだり、おまかせ民主主義」の段階を超えつつある、そういう先進地域も出始めたと言うよりも、そこまで行かざるをえないというところに来ております。ひるがえって我々政党のほう、国会の方が究極の改革としての政権交代に向けて、ビジョンと政略を示し得ないという意味において、むしろ遅れているのではないかという危機感を私は抱いておるわけでございます。その辺を含めて中前さんのグローバルな経済の動き等を踏まえて研鑽を積んでまいりたいとこのように思っております。

 皆様方の今年一年のご活躍に敬意を表し、来年非常に厳しい状況には変わりませんが、現実のほうがどんどん動いてくそういう中で前向きに自ら開拓をしていかざるをえない時代でございますから、是非皆様方に色々と教えを頂いて、頑張って参りたいと思っております。

 皆様方のご発展を祈念してご挨拶、お礼と代えさせて頂きます。ありがとうございました。
Date: 2006/12/07(木)


参院国家基本政策委員会 開会の挨拶(2006年10月10日)

只今から国家政策委員会を開会致します。
議事に先立ち一言ご挨拶を申し上げます。去る9月28日の本会議に於きまして国家基本政策委員長に選任されました前田武志でございます。

本委員会は、衆議院の委員会と合同審査会を開会し、総理と野党党首が一対一で討議を行い、国家の基本政策について審議をする委員会であり、その使命は重大であります。

委員長と致しましては、皆様のご指導ご鞭撻を賜りまして、中立・公正な運営に務め、職責を全うして参りたいと存じますので、何卒宜しくお願い致します。
Date: 2006/10/10(火)


教育問題パネルディスカッションの内容(一部抜粋)

9/16教育問題パネルディスカッションの内容を一部ご紹介します。(まえたけ活動レポートも併せてご覧下さい)

■前田武志
さて、今日の会場を見ておりますと教員の先生や、教育行政の専門家の先生、PTAでご活躍の方々、地方議員の方々もお越しでございます。
パネラーは先ほど講演をして頂いた元文部大臣の西岡武夫さん、そして4区総支部長の森下豊さんです。森下さんは橿原市で開業医をされていて、内科及び小児科の先生でもあります。まず森下さんのお考えをお聞かせ下さい。

■森下豊
教育問題は現場で大変深刻な状況が続いておりますが、西岡先輩のお話にもありましたように、格差社会との関係が今現場で出てきています。貧富の差が出てきて格差社会が広がり、学校に行けない子供が出てきている。あるいは貧困で、夏休みになると体重が減る子が出てきている実態があります。理由は、学校での給食が子供の栄養源になっているからです。親が働きに出ていてご飯を自分たちで作らねばならないが作ることが出来ない、食べない。その結果、休みになると痩せてしまうのです。今私たちの時代にきっちりしたことをしておかないと、次の時代を担う子供たちが教育を受けられない、受ける機会がなくなってしまう。今の現状を一日でも早く変えていかねばならない、そんな思いを強く持っております。昨今、勝ちさえすればいい、数字さえよければいい、そのためには弱い者いじめでも平気でする欧米主義の市場原理が日本に蔓延している。日本の独自の文化や我々が続けていかねばならない、守らねばならないものがどんどん消えていっている、あたりまえの道徳心がなくなってきた。だからこそ、教育が今後の日本を全てうらなっていると思います。

■前田武志
それでは西岡さんからもお話を伺いたいのですが、今森下さんから直接地方自治に携わり、また毎日診療する立場からご家庭の格差が現れてきたという指摘がありました。そしてコミュニティーは崩壊し始めている。まだ旧村といいますか、伝統的な地域は隣近所で助け合うという良さは残っていますが、奈良県の都市部は大都市化してしまっている。当時は住宅都市として栄えたのですが、そこが30〜40年経って空洞化し始めている。核家族化であり空洞化してしまい、コミュニティーも崩壊し、大変子育て環境が悪くなってしまっている。かつてあった、地域で・学校で・家庭で、そしてそれが連携してという良さが消えかけているというところに今の教育のあり方の難しさがあると思います。その辺を含めて西岡さんからお伺いします。

■西岡武夫
私ども民主党が「日本国教育基本法」というものを国会に提出いたしましたのは、基本的にこういう考えからでございます。一つは、今の世界全体の人間社会(人類)、今の近代的現代の文明というものがどうにもならなくなって来ているのではないかということ。この文明を乗り越えて新しい文明を創造しなければ、とても人類が永続していくことが不可能ではないか。非常に大きな観点からいうとそういう認識があります。例えば、先ほども触れましたが、中国においても貧富の差が拡大している。日本においても地方と大都市で大変な格差が生じている。しかもこれが教育に及んでいる。教育に及ぶとどういうことになるかというと、悪循環な格差の連鎖がおこってくる。今から数ヶ月前ですが、長崎の空港で他府県のご婦人と出会いました。「どちらからですか?」と声をかけてみました。「東京です」とのご返事。よく聞いてみますと、長崎に有名国立や私立に何人も行かせる有名な進学校が一校だけあるのですが、自分の子供がそこの中学に通っているとのこと。それで心配なので毎週来ていますとおっしゃるんです。飛行機代だけでも大変なのに毎週ですよ。それ以上そのご婦人に余計なことを言いませんでしたが、その話を聞いて驚きました。教育についての格差がそうとう出てきていると実際に感じ、これを何とかしなければならないと考えています。そのことを民主党は具体的にこの法案に掲げているのです。先ほど申しましたとおり、教育の責任の所在を明確にするということが今回我々の法案の基本にあるのですが、誰が責任を負うのか、また責任を負うためにはそれを負うことが出来るだけの権限も必要だと。これがセットにならなければ、きちんとした教育は行われないわけですから。それと同時にですね、それぞれの地域の特性というものを考えた時に例えば、奈良県は特にそうですが長い伝統文化というものがある。奈良県でなければ教えることが出来ない中身の濃い伝統文化歴史というものがある。勿論、私の故郷長崎にも別の意味の伝統文化がある。それは地域のそれぞれの自由で教育にお任せすれば良い。そのためには、地域の責任を持つ首長が責任を負わなければ、設置者が責任を負わなければ曖昧になってしまう。
現に、長崎では大変残念でありましたが、長崎市と佐世保市で子供が子供を殺めるといった痛ましい事件がおこりました。こういう状況が起こっている時に、長崎県や長崎市、佐世保市という議会が質問をするわけです。知事も市長もこれに責任を持って答弁をする立場にないわけです、教育委員長が答弁をするのです。その教育委員長は非常勤なのです。そして、教育については先ほどお話したように、予算の編成権は知事と市町村長がそれぞれ持っていると。ですからそこに責任を持ってもらって、そこについての判断は選挙で行うと、これしかないだろうと。最終責任は国が負うと。しかし、私どもの「日本国教育基本法」の基本的なところは新しい文明を創造しなければならない、その担い手は次の世代である。それを如何に育んでいくかというためには、日本のまず伝統文化というものを正しく教える、それが基礎だろうと。国際化ということが盛んに言われております。私はあまり賛成ではないのですが、小学校から英語を教えること。それはそれでいいと思うが、ただ、日本語をきちんと学んでいない子供たちが仮に英語をどんなに達者に操ったとしても(あえて操るという言い方をしますが)、使えたとしても、大人になり国際人として活躍するとしても日本のことを聞かれた時に何も話せない、これじゃいったいなんなのかと。まず日本の伝統文化というものを継承するということが教育の基本であると。ここではそれを国語力と書いていますが、それを重視しようということをここに書き込みました。

■前田武志
場内とのやりとりをする前にもう少し民主党の教育行政のイメージを与えて頂こうと思います。西岡さんの話では、今ある形骸化した教育委員会制度、これは発展的に改革をして、きちんと責任の所在を明らかにしてやっていく。したがって教育行政の責任というものはそこの首長であり、最終的には国において政府の総理大臣になるかと思います。それに対して、具体的な教育はほとんどが市立であり、県立であり地方自治の役割が大きいと思います。よって今までの市議会、県議会のあり方では所謂県民市民が選んだ理事者が行政としては責任はもちますが、日常市民県民の思いを代表してしっかりとその行政を運営していく、そこに議会の役割が非常に大きいと思います。その辺の構想やイメージを西岡さんからお願いします。

■西岡武夫
一つは、学校の先生は大変なご苦労をしているわけで、数日前の新聞でございますが小学生が先生に対して暴力を振るうということが2000件にもなったと。大変な教育現場のご苦労だと思います。そこで私どもはこの中で、やはり教育現場というものは、現場の先生方が責任を持って頂かなければなりませんから、学校の中に校長が中心となる先生の代表と、PTAなどの保護者の代表、そして地域の代表の方、それは町会議員でも県会議員の方でも結構です。そしてその地域の校長経験者なのど学識のある方、この4者で構成する理事会を各学校に設けて、そこで日常の学校教育についての責任は持って頂く。そして、予算から具体的にこれを執行し、日常教育の行政全体の責任は設置者である県立の場合は知事が、市町村率の場合は市町村長が持ってそして教育委員会はこれを改組して教育行政をチェックする機関に変えたらどうかと。こういう構想でございます。したがって私どもはこの法律が通った場合に、いったいどういう学校教育の姿になるということは学校教育法という法律、地方自治法という法律、それと地方教育行政の運営と組織に関する法律の3つの柱を中心として法律を改正するという案をこの臨時国会に提案して、この問題と一緒に議論をします。勿論、6−3−3−4の学校、学区制というものに対しても個人的に具体案は持っているが、これも党内で十分議論をして国民の皆様にご提示をしたいと考えております。

■前田武志
それでは議論の前提として、手元の数字を若干ご紹介いたしますと、先ほど西岡さんからもお話ありましたが、平成10年あたりで生活保護受給所帯というものが58万6千所帯あったんですね、それが平成12年に75万所帯に増え、さらに5年経った昨年には105万所帯に増えている。今でもどんどん増えております。それから就学援助では足立区の約半分が受けているといったお話もありましたが、全国平均でいうと平成10年で全生徒の5.5%ぐらいでありましたが、平成12年には8.8%、そしてわずか5年後の昨年にはこれが12.8%まで増えてきている。ようするにご家庭が児童生徒の義務教育の負担に耐えられない状況になってきているという実態が数字で現れてきています。
一方で米百表と言っているですね。小泉総理は格好の良いことをいう。親が皆貧しくなっていてもまずは教育からだと言っているが、日本の公教育に対する負担支出というものはどんどん減っているのです。実はノルウェーやスウェーデンなど北欧は景気が良くなっています。これは教育に対する負担をどんどんと、それこそ米百表でやってきているのです。10〜15年前まで北欧は高福祉をやりすぎて、経済破綻に陥り、どうにもならない所まで来ていた、やはり高福祉ではダメだという状況にまで追い込まれたものを、やっぱり教育が国を創るのだということで、教育にどんどん支出して教育改革をやりました。例えばフィンランドではノキアというITの先端を行く技術革新世界トップの会社です。教育に対してしっかりと手当てをしていなかった日本は、先進国の中でもどんどんと落ち込んでいる。そして教育に対してしっかりと対応した国はどんどん上がってきていると言う西岡さんがおっしゃった事をデータが示しております。
さて会場のほうからもご意見を頂戴いたします。ご指摘、ご提案宜しくお願いいたします。

■Aさん
私は地域の安全委員や自治会の役員をしているが、常々感じることは家庭教育がなっていないという事。私達が小さい時は親や、近所のおじさんに人を刺すことや、殺めるといったことをしてはならないと教えられていた。しかし今はやりたい放題をやる。私たちは今、地域安全パトロールで青色車に乗り地域を回っていますが、子供が木刀を持って殴り合いをやっている所に出くわし、注意をしようとすると警察官から「やさしく注意してください」と言われます。「やさしく注意してそれが直るわけがないと思うのですが、警官にそう言われるとそれ以上はいえないのです。だからそれを写真に撮り、それを学校に持って行き、学校のほうから注意してくださいと先生に説明をします。しかし、そのことを父兄の方々は「プライバシーの侵害じゃないか」と逆に反論されます。こういうことがありますと、やはり教育の根底は家庭教育ではなかろうかと感じるのです。

■前田武志
今、地域で活躍されている、お世話をされているAさんからお話を頂きました。かつては子供の社会にも年長のガキ大将がいて、小さな子達を皆で守って、隣の村と喧嘩したことなんかもあったりはしたが、そういうものを通じて社会の在りよう、良い意味での「世わたり」という社会性を身に付けていった。そういうものもなくなった今、家庭教育が危機的状況にあるというご指摘でございました。森下さんにはまだ小さなお子様もおられるわけですが、いかがでしょうか。

■森下豊
そのとおりですね。今、両親が共働きの家庭が増え、核家族で祖父母と別に生活をしている家庭が多い。その中でAさんがおっしゃったように何がダメで、何が卑怯でといったことを身に付ける機会がなくなってきている。そして誰もそれを言ってくれない。朝、校長先生が学校の前に立って挨拶をしても返事もしない子、また逆に罵声を浴びせて行く子など高学年になってもそのようなことがあります。ご家族も、そこの地域も誰も教えていないからそういうことになっている。しかしそれを学校で教えることが出来るかというと非常に難しい面があると思います。子供は様々なメッセージを周りの人に出します。それを聞いてくれなかったら病気になってしまう子もいるのです。ひきこもりになってしまったり、あるいはイジメになってしまったり。私たちはそういう社会になってしまっていることを何とか変えていかねばならないと思っております。先ほど西岡さんがおっしゃったようにこれは論理でどうこうよりも昔からある文化や伝統という素晴らしいものをその足りないところに当てはめていかないと、その子供たちを教育することが出来ないと考えます。欧米型の考え方が、文化や情緒を大切にしてきた日本人にはからみあわないと思います。両親も忙しいとは思うが、朝ごはんは必ず子供と食べるであるとか、あるいは一日一回必ず子供と会話する時間を作るとかでいいので努力をして頂きたい。学校の先生方にも子供たちからのメッセージを敏感に感じてもらわないといけないと思います。今日は前列のほうに、吉野町でひきこもりの子供のフリースクールをやって下さっているBさんがお越しですので、是非お話を聞かせてください。

■Bさん
すいません。不登校・ひきこもり・ニートの子供の自立支援をする塾を吉野町でやっておりますBと申します。今日は寮生と一緒に来ました。先ほどから皆様がおっしゃっているとおり、家庭教育が孤立してしまってるし、地域のコミュニケーションも無くなってしまって、叱れない状況もあるのですが、フリースクールのある吉野町では地域のコミュニケーションもまだまだ残っていますのでそのような地域から寮生にたいしての声をかけてもらえます。これは大変大きい部分です。家庭教育力という部分も、核家族化しているということはあるが、そういった話が出来る人が周りにいないんです。だから誰に聞いていいのかわからない、そして失敗が許されない、何かあったら責任を取れと言われる。例えば喧嘩でも何でもすぐに責任問題になっていって、なぜダメなのかを教えられていない。そうやってただ危ないことを止めさせる、危ないことはさせない。公園でも遊びでもそうですが、止めさせるから逆に体験できない。それで失敗していないから限度が分からないということがおこっている。それと自由とわがままとを履き違えている実態、学校行く行かないも自分の自由だと主張する。それは自由ではなく義務なんだ、義務教育だからやらねばならない。なぜやらねばならぬのか、社会に出た時に最低限役立つ力を身に付けるためだと。そのあたりが何でもいいになりすぎてて、不足していると感じています。

■前田武志
今、地元でまさしく厳しい状況におられるお子達をボランティアで指導されているBさんからのお話がございました。今のお話を含めて、西岡さんいかがでしょうか。

■西岡武夫
B様のご努力に心から敬意を表します。大変難しい問題なので一言ではいえないが、昭和51年に育児休業制度を私が発案して作ったわけですが、それが基になって今の育児休業制度があるのです。これは元々学校の先生のために作ったわけなのですが、やはり子育てというのは親がきちんと物心つくまで教育しないと難しいと。今日は保育所の先生方がおいでであればお許しを頂きたいのですが、正確な数字ではないがある学者の話によると母親が自分の子供に与える影響と、保育所で与えられる影響と比べるとだいたい10分の1だと言われている。母親の影響が非常に大きいというお話です。これだけ女性の方々が社会的進出をなさる、30年前に育児休業制度が必要だということで作りました。ところがその時ある女性の集会に呼ばれました。「西岡さん、あなた育児休業制度を作ったからといって何も解決しませんよ。私たちは育児休業をとろうと思っていても取れないのですよ。」女性の検事であるとか弁護士であるとかそういう方々が沢山おられたのです。私達が育児休業を取ればそれこそ社会的に出遅れてしまう。だからその制度を作ったとしても私たちには関係ないのです。」と強く言われました。確かに女性の皆さんの社会的進出がなければ日本はここまでこなかった。また、今後益々その力をかりなければ日本は成り立たなくなってしまっていると。私は反対ですが、数日前、政府がフィリピンとの間で労働力の協定を結びました。そういう日本の社会の状態になっている。そこで考えなければならないのは、自分の子供を自分の手で育てる、勿論男もですよ。父親も含めて育てることの大事さ、育てなかったことの将来のつけ、これを再び考える必要があります。この選択は国民の皆さんです。私は長年文教政策に関わってまいりましたが、正直なところ政治が家庭教育にどこまで入っていけるのかというと難しいのです。そこでその環境を作る意味で育児休業制度というものを持ってきたと。私は1年では足りないと思う。父親も取れるようにして尚且つ3年は必要と思っています。しかしこれには大企業はいい、あるいは公務員の場合には分母が大きいから人材のやりくりが出来るけれども、中小企業にこの制度を義務化したらとんでもないことになるという議論もあります。これをどうすればいいのか、これは皆様方と一緒にこれからも考えていかねばならない大きな宿題であるとしかお答えできません。

■前田武志
具体的なご指摘、それに関係するお話も出てまいりました。はい、挙手されている方どうぞ。

■Cさん
西岡さんから教育の責任が曖昧であるとのお話を聞かせていただきました。確かに責任の所在がはっきりしないというのは、日本国での民主主義政治が出来ていなかったからではないでしょうか。自民党の長期政権があって、事なかれ主義、先送り主義のもとでその場しのぎで来てしまったことが大きな原因であったのではないか。議院内閣制が本来でありますから、文部科学省の大臣が責任者になる。内閣の責任者は総理大臣であります、本来は。しかし、今の自民党政治は全て官僚に丸投げであり、官僚は官僚で責任者や担当が1年ほどでころころ変わっていく。そして天下りする。根幹であるお金の流れ、我々の税金が義務教育費ということで流れていて、学校の修復・新築の金というものは文部科学省から地方公共団体へ補助金として流れています。その補助金をめぐって地方公共団体では云々…といった構造が50年間続いてきた。腐敗・利権構造が完全に成り立っています。
これまで国土の均等の発展として、隅々まで高速道路整備がされ便利になったが、そのおかげで自然がどんどん破壊されてしまった。奈良県においても子供が自然と親しむ場が無くなってきているのでは、そういった教育が大事ではないかと心配をしております。

■前田武志
教育補助金、あるいは教育環境といったお話が出てまいりました。まずはその補助金と制度を含めて西岡さん、お願いします。

■西岡武夫
私どもの考えは、義務教育は全額国が負担すると。補助金ではなく、国庫負担金ではなくて全額。小泉さんはその逆をやっているのですね。そして教育環境、今学校の建築なども国が全額負担をするということでスッキリするのではないかと私は思っております。

■前田武志
自然の話が出てきましたが、緑に恵まれた吉野でかつて政治活動されていた森下さんいかがですか。奥のほうでも今は鉄筋コンクリートの建物がたっているようですが。

■森下豊
そうですね。木造の学校が一番望ましいのですが、やはり耐震の話もありますので鉄筋ということになる。しかし出来るだけ木造という、それこそ日本の文化に触れさせてあげたい。見て生活して、次の世代に伝えていってもらうという重要な役割があると考えます。先ほど補助金・負担金の話がありましたが、民主党は義務教育に関しての最終責任は全て国が責任を持たねばならない、あるいは高校まで義務教育にすべきだと主張しております。
そうすることによって、誰もが均等で、自分の求める教育を受けることが出来るようになる。それらの教育を受けた子供によって私たちの日本の未来が作られていく。今の格差社会を見ていると、このようにする必要があると強く思います。また、教育委員会もタテの繋がりだけではなく、ヨコの繋がりをもっと密に出来るような行政体系も今後すぐに考えなければならない。また地域の真ん中に、皆さんのコミュニケーションの中心に学校があるようなそんな姿をもう一度作らなければならない。今、吉野では過疎になり、生徒数が減るということでどんどん学校が廃校になって、それこそ皆の集える場所が無くなってきているのです。無くなればそれは、出て行けということなのか。あるいは、村が過疎になって税収が少なくなったら合併しろと言うのです。ますます過疎が進み、若い者が出て行き、住めない状態が出てくる。そういう状態を見ていく度、我々奈良県南部の人間が代々受け継いできた歴史や伝統を伝えていく役目がある。どうしても人口が減るから廃校にする、合併にするそういった偏りのある政治ではいけないと私は考えます。

■前田武志
西岡さん、今の話を踏まえてお願いします。

■西岡武夫
おっしゃるとおり、一つの地域に学校と郵便局がなくなったとき、その地域は崩壊するといえば言い過ぎかもしれませんが、疲弊してしまうと私は思います。そういう意味では、敗戦後我が国の文部行政が学校統合を進めてきた、これが正しくなかったのではないかと思う。そしてここにいたって奈良県でもそういう状態が起こっていることをお聞きして、私の故郷長崎では対馬や、五島列島などの島なんかはそういう意味では惨々たるものなのです。学校が通うのも大変なほど統廃合が進んでいる。私はそういう意味で、学校の設置基準といったものをもう一度考え直す必要があると思っています。少ない人口だということですぐに統合するということではなくて、少ない生徒で例えコストがかかっても、先生と学校をそこに配置するという学校の設置基準を見直すべきです。

■前田武志
今日は教員の先生方も多数お越しでありますが、今、先生方に大変な負担がかかってきているということをお聞きもし、また現実に見ております。今や、生徒一人一人が自宅に着くまで先生方が送り届けないと安全安心が保てないというぐらい、しかも公務の中でも教える以外の多くの事務量が増えてきているという状況であると聞いております。現場のご意見を是非お聞かせ下さい。はい、どうぞ。

■Cさん(現役の教員)
学校関係の者でございます。一番初めに日本の伝統文化を継承することが大事であるとおっしゃいました、次に地方の教育も大切にするとおっしゃいました、奈良県でしかできない教育を大切にということもおっしゃっていただきました。その通りと考えますし、我々はそのことをやっております。子供の人数はどんどん少なくなってきておりますが、精一杯それらのことをやっております。地元の伝統文化を伝える教育を目指して、やっていますが、この素晴らしい教育環境にある奈良県南部の学校がこの数年でいくつ廃校になったかご存知ですか。統廃合でかなりの学校がなくなりました。このような歴史環境の真っ只中にある学校が無くなり、教育の基盤が少なくなっている事実です。少なくなったから多い人数のところで学習すれば良いというのではなく、少ないからこそ出来る事があると思います。予算が少ないから統廃合するということは考え直して頂きたい。
もう一つは、子供たちは今かなり大変な思いをしている。つまり親たちの生活が子供に大変な思いをさせている。親たちが自分の生活を一生懸命やっているために、子供たちが我慢をしています。その我慢がどこで出せるかというと、学校なのかも知れません。それは私の前なのかも知れないとも思っています。その我慢がきれた時の子供たちの対応の仕方が今報道されているのだと思います。しかしよく考えてみると、子供たちというのはその後ろに親たちの生活があるということです。その親たちの生活を変えることができるのが政治ではないのかと思います。どうぞ宜しくお願いします。

■前田武志
現職の先生から非常に厳しい状況を伝えていただきました。ありがとうございました。西岡さんいかがでしょうか。

■西岡武夫
その厳しい状況でご苦労されている先生方にとって、小泉政権になってから学校の先生の給料をどんどん減らそうという動きがあり、新政権になっても続くと思います。学校の先生の仕事は超過勤務をしたから超過勤務をいくらということで計れるものではない、極端なことを言うと、教育に熱心な先生というものは子供や児童の夢を見るかもしれない、24時間とまで言わないが。先生たちが安んじて教育に専念できる待遇の改善をやろうと議員立法で法律も作りました。
ところがそれは風前のともし火になっていますし、また実態も年々人事院勧告でこれがなし崩しで同じようになってしまった。学校の先生方の処遇についてもこれから大きな問題だと思って、民主党としてなんとか盛り返したいと強く考えておりますので、どうぞ先生方頑張って頂きたいと思っております。

■前田武志
ありがとうございました。本日、実は大阪でもこのような教育の会があり西岡先生はそちらにも呼ばれていたのですが、是非森下と前田のためにということもあり、また歴史発祥の地この橿原でということでお越しいただきました。冒頭の西岡さんのお話で「日本が今おかしくなって来ている」、しかし一般にはそれが気が付かない。政治が、このままで小泉さんの次は安部さんということが当たり前のように動いている。そこで日本の国が取り返しの付かない状況に来ているのではないかというお話がありました。今日皆様から頂いたご指摘をお聞きして、このような政権をなぜ続けるのかというところに西岡さんの今までの教育政策、そしてなんとしても政治を正そうという政治改革の思いがあるのだと思います。それでは最後に纏めをかねて西岡さんお願いします。

■西岡武夫
本日はありがとうございます。冒頭の話で、日本の置かれている状況は大変なものになっているなと申し上げました。私自身長い間政界に身を置いてですね、自分は何をやってきたのだろうなとさえ近年思っているのです。それだけに!責任が重いとこのように感じてつい大局的な話に時間をとってしまいましたけれども、是非皆様教育が日本の将来を決めるわけですからどうぞ教育問題に関してのご関心、具体的なご提言も含めて積極的に私どもも皆様方のお考えを十分受け止めさせていただきます。そして皆様方のお声を前田武志さんや森下豊さんを通じて日本の政治を変えるのだというためにお力添え賜りますことを最後にお願いを申し上げまして結びの言葉とさせて頂きます。本日はありがとうございました。

■前田武志
独立したこの日本の素晴らしい将来のために、世界の平和のために、自分たちのことはちょっと置いておいてでも、子供たち・次の世代の教育のために我が民主党は力を尽くすといった結論でありました。どうもありがとうございました。


※ディスカッションの一部をそのままご紹介致しました。この他にも貴重なご意見・ご提案を沢山頂きました。また同時に回収させて頂いたアンケートは、民主党本部で厳重管理し、今後の国会活動に反映させて頂きます。ご参加ありがとうございました。 事務局より
Date: 2006/09/16(土)


第12回 前田武志政策研究会での挨拶

第12回 前田武志政策研究会 平成18年7月4日東京第一ホテル
前田武志 挨拶

 おはようございます。
 早朝より、私の勉強会にお出かけを頂きありがとうございます。
この会は、物心共に皆様方の応援を得て、活動させて頂いております事を、厚く感謝申し上げます。

 本国会も、ご承知の按配で閉会しました。いよいよ小泉政権が終わるわけでございます。私自身は小泉ブームが最高潮の時、平成13年の参議員選挙で敗退致しました。
 実は自民党時代から、政治改革を試行しておりましたけれど、特にソ連が崩壊した時点で、早晩に日本の政治システムを変えなければ行き詰まるという認識をし、それから本格的に政治改革を取り組みました。最初やれたことは小選挙区制でした。

 私は、政治改革特別委員会に属しており、羽田、細川内閣の時から活動しておりました。今の予算委員会と行革特別委員会とを併せたような主戦場であった政治改革特別委員会の理事をずっと務め、村山内閣で政権が自民党に戻り自社政権になった時にも、野党の政治改革特別委員会の筆頭理事を務めました。その時与党側の筆頭理事が古賀誠さんでありました。

 古賀さんは、小選挙区制度をよく知っておられ断固反対。小選挙区制を実施すれば自民党が危うくなると考えておられました。しかし政党間による、国会の中での長い積み重ねだから誠実にやろうと応えてくれ、最終的に平成6年秋の臨時国会で、小選挙区制の確定までやり、制度として定着いたしました。

 その一年位前、まだ自民党を出る前でございましたが、小泉さんとは議員会館の階も宿舎も一緒で、よく行き合うことがありました。小泉さんは「前田君、私は小選挙区制には断固反対だ」と申しておられましたが、この小選挙区制が成立した時、小泉さんにバッタリ会うと「これで俺の選挙は万端なものになった」と言っておられました。

 小選挙区制での小泉さんの選挙区は、横須賀中心でありますが、中選挙区制の時は三浦半島まで入っていて、得票も結構上下し危ない時もありました。その小泉さんが私に「前田君、君は奈良県全県区で中選挙区制なら上位当選間違いなしだが、小選挙区制で危なくなったんじゃないのか」とも言われ、まさしくその通りになり、小選挙区制の選挙を2回経験し2回目で敗れました。

 それでも小選挙区制を推し進め、最終的には国民が政治に責任を持って政権を選ぶという制度にしなければ、日本のような大国で、しかもアジアの中で大きな責任を果たす国の国民が政治に対して傍観者であれば、もうこの国の将来はないと思っていましたから、あえて小選挙区制の道を突き進みました。

 したがって小選挙区で敗れた時に『衆議院には戻らない』と、覚悟を決めましたので引退を決意しておりました。しかし道半ばだったという事もあり、私は翌年の参議院選挙に結党浅い民主党から出馬しましたが、小泉ブームのピークにぶち当たり、一番高い得票を得たのですが惜敗しました。

 そして民主党は全国27あった一人区(小選挙区)で全敗し、私は引退をするところまで追い込まれたのでございます。その後の経緯は皆様ご存知の通りでございます。私自身、戦ってここまでやって来たわけだから、やりかけた以上は結論を出さなければという覚悟を決め、以後、戦う鬼と化したところがあります。

 皆様方のおかげで、2年前の参議院選挙の比例全国区で復活をさせて頂きました。全国区は、建設業界や民主党であれば産別組合などの大きな組織の代表でなければ出馬できません。公示の三ヶ月前に鳩山さんや小沢さん達に勧められ、全国区で是非やろうという事で出馬致しました。奈良県だけで選挙をやりましたが、皆様のおかげで全国の北海道から沖縄まで三桁の票を出してくださいました。奈良県からも私の後援者が、全国にどんどん電話をかけて下さり復活をした次第であります。

 参議院議員になって2年になりますが、国会における民主というのは「ジェットコースター」だというように江田五月さんが申しました。上がったり下がったり、本当に下がりっ放しで、いよいよ「淵に沈むか」というところまで行った後、なんとか小沢さんを代表にして反転攻勢まで参りました。

 この間、縷々申し上げたのは、いろいろな体験をしてここまで来ているのですが、ここにお集まりの皆様方には、私がずいぶんとお世話になっている経済界の方であったり、役所の先輩後輩の方々であったりするわけでございますけれども、何と言っても、もう一つの野党がしっかりしなければ日本の政治は危ういわけであります。

 そして与党というのは、私も自民党の中にいてつくづく感じていたんですが、色々な知恵が、組織の中にあるんですね。その組織を通じて派閥もその要素の一つなんですが、政治家を養成してきているんですね。ある程度躾ができているんです。ところが新しい民主党は、政党としての凝集力と、若い政治家を鍛えていく制度が入ってないんですね。

 網領通りに組織を作って人事をやるという知恵が、まだまだ組織の中に無いものですから、メール問題のような、皆様方から見ても信じられないような失策を重ねる。「ベテランが沢山おるのに、前田もっとしっかりせんかい」とずいぶん叱られるんですが、組織にそういう知恵がないとですね、そういった場面が作れないんですね、躾から言っても。

 その意味では、まだまだ党には問題があるのですが、皆さん地獄を見るに近いところまで行った上に、やはり小沢さんでここを何とか結集してやろうという機運が出てきてああいう事になりました。私も小沢さんの選対に入って、菅さんとも非常に親しくしておりましたので、実は二人の腹を割った話し合いというようなセッティングも致しまして、結果非常にいい状態になり、皆が一つは反省をして、お互いに切磋琢磨する、そういった装置を作っていく気持ちにもなっております。

 もう一つは、もう後がないと言う事で結集していますから、千葉の補欠選挙にも勝てた。衆議院の数では倍半分の差がありますから、国会の中での数の原理で言うと、巨大与党と弱小という事になるのですけど、モメンタムが上がってきたという事で政治も、皆様方から見て、ある程度緊張感が持てるようになって来たのではないかと、このように思います。

 以上、今国会の報告になったかどうか分かりませんが、国会が明けて私自身は地元へ戻り、そして補欠選挙であったり、とにかく来年の参議院選挙、私の番ではありませんが、それに何としても勝つためにということで協力しております。

 党参議院議員副会長と併せて財務局長をしておりますので、経済界との窓口等をやり、皆様方にも党のパーティーなどで随分とお世話になったわけでございますが、そういう立場も踏まえて、何としても来年に大きく政権交代に迫る、一番潜り抜けなければならないステップでございますから、取り組みをさせて頂いております。

 そこで、つくづく感ずるのでございますが、地方の冷えというのが凄いですね。常々私は「コミュニティーの再生こそ日本の再生につながる」と、こう申し上げてやって来ているのですが、一つは制度論で言っても夕張市の破綻に象徴されるように、地元はほとんどの自治体も、郡部に行くと破綻そのものであります。しかし、それでもお互いに顔が見える範囲での行政をやっていますから、結構、町村長さん、あるいは議会なども、苦しければ苦しいほど、夫々助役を退職させたり、助役・収入役の制度を廃止したり、議員を減らし給料を下げ、サービスもある程度低下させ、自らでやって行かなければというようなところまで来ているんですね。

 しかし、大きな視野、県レベルになって参りますと、なかなかそうは行きません。そんな事で、実は今、地方で何が起こっているか、なかなか皆様方も、自分の故郷がどうなっているか、あるいは自分が住んでいる所の行政区がどうなっているかということ。都会におられると気づかないところがあると思いますが、全国各地で今大変な状況になっている。これが駄目になったら、いくら東京や大都市だけが良くなっても、日本の国の先はあり得ないわけです。

 本当は真の自治論というものになってくるわけですが、皆様方も含めて団塊の世代が地元に戻ってくる。地元といいますか、生活者として戻ってきた時に、本当に自治に参加して、コミュニティーを再生しうるかどうかで、私は日本の国の先が決まってくるのではないかと思っております。

 実はその面で、理論的にもお仕事の上で、自らの足で北海道から沖縄まで、全国あらゆる町の現場を歩いて、アドバイザー・コンサルタントとしてやって来られたのが、本日の講師である元の開発銀行、今の政策投資銀行の藻谷浩介さんです。

 本日はは具体的に映像も使った素晴らしいお話をお聞きする事が出来ると思います。今、日本の国でどういう風に地方がというよりも、夫々の地域、自分達の生活範囲というコミュニティーがどうなっているか、どのような再生の方策があったのか、是非勉強をさせて頂きたいと思います。

 それでは、紹介を兼ねて国政報告とさせて頂きます。
 ありがとうございました。

※当日の挨拶をそのまま掲載しております。
Date: 2006/07/04(火)


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shiromuku(u2)DIARY version 2.70